体にいいものを考えて、行き着いた玄米もち
川沿地区の住宅街の中にある、「玄米もちみき」というお店。ここではひとつひとつ手作りで玄米もちが作られている。オーナーは内希(ないき)真珠さん。
内希さんが玄米もちと出会ったのは20年ほど前。当時周りに多くいた重たい病気を抱えた人たちの状況について調べているとき、玄米もちを知った。病気でものを食べることができなくなった時に、お餅は溶かして食べることができる。そして玄米は栄養豊富で解毒する力も持っているという良さを知った。
あるとき、糖尿病を患った妊婦さんと出会った。治療しながらの生活、出産時には薬を投与しながら出産を迎える予定だと聞いた内希さんはその妊婦さんに玄米もちを勧めたところ、体重も落ち無事出産できた。この経験をきっかけに玄米もちを作ること決断し、2022年現在、製造を始めておよそ4年になる。
玄米もちは普通のお餅を作るのと違って、玄米をそのまま蒸したりついたりすることは難しいために、水に浸しておく時間が非常に長い。また精米ではなく、玄米を傷つけるようにして、水が染みやすく膨らみやすいようにしているそうだ。
玄米もちみきのウェブサイトではおすすめ玄米もちの食べ方を多く紹介している。中でも内希さんのおすすめの食べ方は味噌汁に入れて食べることだそうだ。筆者も家で味噌汁に入れて食べてみたところ、噛むほどに広がる玄米の風味と味噌汁の味がとても合っていて、とても優しい味がした。
また玄米もちはひと口100回ほど噛んで食べるのが推奨されているため、ひとつ食べるだけでお腹が満たされる。玄米もちはダイエットにも効果的だそうだ。
玄米もち以外にも、陶盤浴やヨガ教室など体に良い活動をたくさんされている内希さん。陶盤浴は約15年前、ヨガ教室は約34年前から続けている。その背景には、ガンや糖尿病など重い病気を抱えている人たちのためになることをしたいという思いがある。
内希さんは「体を動かすこと」「体を温めること」「食べること」この3つが健康な体に必要だと考えているそうで、病気を持っていた人が元気になって好きなことをしている姿を見て誰かの役に立っていると感じることがこの仕事をしていて感じるやりがいだと語ってくれた。
文:島村奏音(東海大学国際文化学部デザイン文化学科)
※地図に店舗の名前が表示されない、また同じ名前で違う場所が表示される不具合が稀に発生しております。申し訳ありませんが、ご確認の上ご利用ください。